アトピー治療でアメリカへ?初めての海外治療!これが最後の手段だ!!

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健康

この記事は以前、はてなブログにて掲載していた記事を必要に応じて最新の現状を付け加え、再掲載しております。
その際、元記事は打ち消し線で訂正してありますので、一度読んだことのある人もその後の様子がわかるかと思います。興味のある方はぜひもう一度再読していただけたらと思います。

渡米治療を見つけ、決意するまで

アトピーの治療を模索しながら、アトピーでも働けそうな仕事のために通信制大学に3年次編入しました。
そして、正社員として採用されて2年が経過した2014年11月頃のことです。
まぶたの赤みだけでなく、目の周りにジュクジュクとした湿疹ができてしまいました。下まぶたの辺りです。
いろんな市販の薬を塗ったりしてみたところ、何が良かったのかは分かりませんが、湿疹はなくなりました。
しかし、目の周りと鼻の下はアザのように赤くなってしまいました。
赤みを消すためにBBクリームなんかをうっすら塗るのですが、昼頃にはパキパキに皮膚が割れて剥がれてくるので結局マスクで隠していました。
鼻の中にも湿疹ができているのか、鼻呼吸の度にツンツンとした痛みが走ります。
膝のジュクジュクとした湿疹もいつの間にやら再発していましたが、治しようがないのでひたすらマキロンを染み込ませたガーゼをテープでとめる→汁を吸って固まったガーゼをお風呂で溶かして剥がすというのを繰り返していました。

漢方を飲んでいたときにおさまっていた夜寝る前に顔を叩く行為も数ヶ月前から再開してしまいました。
これは本当に危険な行為なんです。
叩く力を理性で制限できなくなってしまうので、翌朝目が痛くなるくらい叩いてしまうんです。
コンタクトレンズをつけられなくなりました。

首周りの痒みも強く、夜中に掻きむしっていて目が覚めることもありました。痒みで眠りを阻害され、寝不足の自覚もありました。休日に睡眠薬を飲んで何とか睡眠不足の解消を図っていました。常に体がだるいので、ベッドに横になりながらもはや期待もあまりせずスマホで他の治療法を探していました。

するとアメリカに渡米してアトピーの治療をしたという方のブログ(アトピー主婦のつらつら日記)がありました。
アメリカに行ってまでしないと治らないの…?と思い、アトピービジネスを疑います。
アトピー人生、蔓延するアトピービジネスに嵌らないスキルもとても大切です。
私はこれまで敢えて温泉と水は第一に避けていました。なぜなら私はアトピーを治したかったからです。「その温泉に入り続けないと」「その水を塗ったり飲んだりしていないと」アトピーのない肌を維持できないのはアトピーが治ったとは言えないと思っていました。

そのブログを書いているのは看護師さんのようで、専門的な部分は私では理解できないものの、そういった専門的見地からもアメリカのアトピー治療を解説していて、信憑性が高く感じられました。
そして他にも同じ渡米治療をした方のブログを読んだり、初めにアメリカで治療を受けた明石郁夫さんのホームページを読んだり、自分でできる限りの情報収集をし、「これしかない。これで治らなかったら死のう」という、前向きなのか後ろ向きなのか分からない決意をして両親に伝えました。

Dr.マセソン講演会に参加

両親も私の見つけてきた治療法に初めは驚いていましたが、共感してくれました。そして運がいいことに2週間後に東京でこの治療をメインで行うDr.マセソンが来日して講演を開いてくれるということでした。

講演会…って、響きがアトピービジネスっぽいんですよね。ちょっと警戒しました。
前にネズミ講やってる友達に誘われたセミナーを思い出すくらい。
けれど、参加費は無料だったし、怪しいかどうか、自分の目で確認ができる。そして私だけでなく、他者の目からも怪しくないか、社会的経験値の多い両親に一緒に来てもらうことにしました。

朝早くから新幹線に乗り、会場へ。講演会は丸一日の予定です。
会場につくと受付の方に「渡米された方ですか?」と訊かれ、「えっ…」となりました。私の肌は渡米したような肌に見えるのか?ということは、私よりもっとひどい人がアメリカで治療して、私くらいになるってこと?え?じゃあ意味ないんじゃない?とマイナス思考で軽くパニック。
そして前の方の席に座ったせいか、どれくらいの人が集まっているのかわからないままアトピー治療ガイドラインの説明が始まりました。

次から次へと与えられる新事実…。奇想天外な話でもないのですが、あまりに話に筋が通っていて、なんで日本ではこれまでこんなふうにして治してくれなかったの?という思いと、私の場合でもちゃんと治るの?という思いが渦巻きます。

そしてお昼休憩を挟んで会場を見ると、たくさんの人が会場に座っていました。どうやら、午前の話は渡米前の人への説明の時間、午後は渡米後の人たちが集まって最新情報を得たり、情報交換をし合う場だったようです。
そこで渡米後の人たちや子供を渡米させて治してもらったという方々と話すことができ、私くらいの症状なら必ず治るから少しでも早く行ったほうがいいということを言われました。

渡米治療を勧める側も、渡米治療した側もあまりに強気で逆に疑いたくなる心もあったのですが、それ以上に本能的な部分で「これはいける気がする!」と感じました。そしてそれはついてきてくれた両親たちも同じだったようで、この治療をすることに全面的に賛成してくれました。

どうやって治すの?

まず、Dr.マセソンって誰?ですよね。
彼はオレゴンメディカルリサーチセンターの理事会認定皮膚科医および臨床研究者なのだそう。スペシャリストという立場でもあるそうです。
専門の部位、疾患を専門的に治療する人。グレイズ・アナトミーで言うデレクみたいな人のことかなと思っています。(未だにシーズン2までしか観れていません)
アトピーを患った日本人をひょんな事で診たことから日本人のアトピー患者を対象に治療を始めることにしたそうです。

ちなみにアメリカにもアトピーの患者はいるのですが、早期に対処しコントロールしているので日本人のような難治化が無いそうです。

※私も完璧に(医学的に)理解しているわけではないので、私がしてもらった治療をもとにメモ程度に書いておきますのでご参考まで。

皮膚のバリアが弱い人がいる

人には生まれつき皮膚バリアの弱い人たちがいるそうです。
皮膚バリアが弱いとバクテリアや花粉なとアトピー悪化の要因に反応して炎症を起こすきっかけになってしまいます。この体質は変わるものではなく、清潔にし、バクテリアやアレルゲンを避けることで普通の肌を維持することができるそうです。
ただ、難治化した炎症たくさんの肌を今さら清潔にしたって、治るものではありません。
私も渡米前、試しに…と思い、渡米すると使うというバクテリアを落として皮脂は落とさないセタフィル・ジェントルスキンクレンザーで身体を洗い、同じくセタフィル・ローションで保湿してみたのですが、むず痒くなっただけで何も変化はありませんでした。
炎症を治さないとコントロールするレベルに進むことはできないようです。

炎症を起こす原因は人によって様々

上に書きました、悪化の要因(以下トリガー)というものは人によって様々なんだそうです。
花粉症だってスギに反応する人、ヒノキに反応する人など様々。犬アレルギーがあれば猫アレルギーもありますよね。バクテリアは多くのアトピー患者にとってトリガーだそうです。
アメリカの治療ではトリガーをしっかり見極めることが大切なようです。渡米すると初期段階でDr.ベイカーというアレルギー専門医に診てもらい、トリガー探しが始まります。
バクテリアの除去は大前提として、他にもその人その人にトリガーがないか皮下注射でチェックするのです。チェックするのはアメリカにある植物になるのですが参考になります。
私はスギやヒノキ、芝、ダニなどがトリガーになっていることが分かりました。卵や小麦などの食物アレルギーもチェックできますが、私は該当しませんでした。

トリガーが見つかったら炎症を治療する

自分のトリガーが分かったからトリガーを除けばいいのですが、それで炎症はおさまりません。
炎症はを治すにはやっぱりステロイドです。ただ、ガツンと治すために注射と内服薬を処方されます。その人の体重などから1か月で体から抜ける量が処方されるようです。
ステロイドは皮膚科だけでなく、いろんなときに使用されているそうです。手術の時だって。なのにステロイドのリバウンドが問題となるのはアトピーの疾患ばかり。なぜなのか。それは、だらだらとステロイドを使い続けるからだそうです。ステロイドは目標を定めてバンッと使えばとても良い薬。アトピーを引き起こしている原因を特定して除去する、それをやらずに長々と使う薬ではないそうです。びっくりでした。

セルフケアとトリガーの除去を徹底する

ステロイドがガンガンに効いて炎症を治している間にセルフケアの練習とトリガーの除去をします。
まずセルフケア。皮膚バリアの弱い私たちは自分で皮膚バリアを作らないといけません。それは保湿。けれど今までやっていた保湿とは全然違いました。

  1. まずは湯舟に入ります。掻かないことが重要なので、体温をあげて痒みを誘発しまわないようお湯の温度は人肌程度にします。寒いです。そして最低でも20分は浸かります。
  2. 湯舟から上がったら3分以内に全身を肌の乾燥具合に合わせて保湿します。最初の頃は本当に乾燥がひどいのでプラスチベースというクリニックから処方される白色ワセリンみたいな保湿剤を全身に使用します。肌が安定してきたらセタフィルローションかセタフィルクリームを状態に合わせて保湿します。
  3. 湯舟には1日朝晩2回浸かります。
  4. 保湿は起きている間中は常に気にして、肌がさらっとしたらすぐに保湿して常に肌がしっとりしている状態を維持します。

以上です。
炎症が出ているときはワセリンなどを使ってたっぷり保湿するとむずむずしてきて掻いてしまうのですが、ステロイドを使用している最中はあまり痒くありません。どうしても痒いときはごく緩い強さのステロイド軟こうを塗ります。

トリガーの除去、まずはバクテリアです。
セタフィルクレンザーで手も身体も洗うことで除去することができます。生乾きの布にもバクテリアが繁殖してしまうので、衣類は乾燥機で乾かします。ただ、いろんな場所にバクテリアがいるので、いろいろなところを触った手で患部に触らないように意識して過ごすことが大切です。
他のトリガー除去は人それぞれ対策が必要です。以下は私のトリガーに対して行っていることです。
ヒノキや芝などの花粉関係は極力避けるのと、クラリチンという抗ヒスタミン薬を服用します。外で衣類を干すと花粉にさらされてしまうので、やはり乾燥機で乾かします(乾燥機だと縮んでしまう衣類は浴室乾燥機で乾かしています)
ダニは寝具の対策です。ダニを日干ししても死骸や卵は残りますし、日光からダニは逃げるそうなのであまり意味がありません。レイ〇ップのようにダニやダニの死骸、卵を掃除機で吸うものも100%除去とはなりません。
そこで出てくるのが防ダニシーツです。そんなシーツが今まであることすら知りませんでしたが、除去しきれないのなら包んで外へ出さなければいいのです。
私は日本が誇るTEIJINから発売されている「ミクロガード®スタンダード」を愛用しています。


アレルギーに反応しにくい身体にする

さて、これが一番説明が難しいです…。
アレルギーチェックで判明した自分のアレルゲンを何倍にも希釈したものを2週間に1回皮下注射します。これは日本でも行われている減感作療法に似ている気がするのですが、そうではないそうです。体内に持っているアレルギー反応を起こす物質を科学の力で包み込んでしまい、外からの刺激に反応しないようにするんだそうです。ううむ…難しい…。これは3~5年継続するものなので、帰国後もDr.ベイカーのクリニックから注射液を送ってもらい、日本の病院で注射してもらいます。

アトピーを引き起こしている原因を特定、今出ている炎症はステロイド等でバシッと治し、いちから皮膚バリア強化のためのセルフケアとトリガー除去を徹底、アレルギーに反応しにくい身体にしてアトピーを引き起こさない状態を維持するということです(たぶん)(いまだに全部理解してないかも)

でもお高いんでしょう?

これはインフォームドコンセント(契約前の説明)の時に紹介されます。
為替の関係もありますし、私が渡米した2015年の頃と今とではシステムも変わっている可能性があるので参考になるかどうかは分かりませんが…。

Dr.マセソンの治療+Dr.ベイカーの治療+ケアホーム入居費 ⇒ 190万円 くらいです。


ケアホームとは、治療中生活する場所です。病院に入院するとすごく高いし、そんな長期に入院できないそうなので、ケアホームに同時期に治療する患者仲間さん(もちろん日本人)と住みます。

それにプラスされるのが渡航費と食費やお小遣いといったところでしょうか。
渡米前は200万円くらいを想定していました。実際は少しオーバーした気がします。

全然安くない治療費ですが、民間保険に加入している方は保険会社の疾病保険とかにうまく該当すればお金が入ります。

渡米して1年間は悪化しても無料でDr.マセソンに写真診察をしてもらえます。その後もずっとサポートしてくれますし、コーディネーターさんも常に新しいアトピーの医療的な情報を教えてくれます。
SNSツールで渡米患者さんたちと情報交換もできます。
アメリカで治療はするものの、帰国したらハイ、さよなら。じゃないところが好感が持てました。

あまり効果を感じられない日本の治療、民間療法にお金を落とすなら…と思ったのが決め手でした。

ちなみに今はコロナの関係で渡米ができないため、遠隔治療を試みており、効果も出ているそうです。こちらは渡米より断然お値打ちでした。コロナも落ち着いて、また渡米が再開するようですね!

アメリカに飛ぶまでの流れ

日本と渡米治療のコーディネーターとの間を取り持っている人と2回、Skypeでインフォームド・コンセントを行いました。そこで改めて治療の内容やセルフケアの大切さなどをレクチャーしてもらい、大切なお金の話や向こうでの生活のことなどを聞きました。

「アトピーが治ったら何をしたいか」という質問もされ、すぐに答えが出ませんでしたがあとから考えてみると色々出てきました。

  • 半袖の服を着たい
  • 悪化を気にしないでご飯やお菓子を食べたい
  • 化粧をしたい
  • 顔叩かずに寝たい
  • 痒くないことが普通になりたい

渡米治療の予約ができたら指定の問診票に記入(コーディネーターさんが翻訳してくれる)したり、ESTAを取ったり航空券を取ったり…その頃にはアトピーのせいか体がクタクタだったので大部分を両親に助けてもらいましたが、何とか整えることができました。

詳しい渡米治療の様子は別記事に書いています。
日記のようなものですが、ご参考までに!

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