今年の2月末に2人目の子どもを出産しました。
妊娠期から母子ともに異常はなく、何かあるとすれば子どもの頭がちょっと大きいくらい。
そんなわが子が新生児スクリーニング検査でリファー(要再検)となってしまいました。
今回はその時の話。
さらりと告げられるリファー
出産後に新生児スクリーニング検査を3回行いました。
1回目は助産師さんより「繊細な機器だから、もう一回検査してみるね」
2回目は医師より「ちょっと反応が見られないから、退院前にもう一度やるね」
3回目も医師より「やっぱり反応がないから、紹介状書くね」と。
そんなこんなで紹介状をもらいました。
そのときに言われたのは
- 羊水がまだ耳に溜まっているから聞こえにくいのかもしれない
- サイトメガロウイルスに感染していることが原因だったら、薬で改善するかも。
- ↑じゃなかったら、難聴という障害かもしれない。
何よりも早いほうがいいということで、退院の3日後に産院から予約してもらい、隣の市の総合病院へ行くことになりました。
総合病院で2次精密検査
ちなみにこのときの私達の感覚としては「聞こえてる気がするし、大丈夫っしょ」
というのも、寝ているときに面会に来た夫の声で目覚めたり、くしゃみの音でモロー反射をしたりしていたからです。
紹介状を持って隣の市の総合病院へ行きました。ちょうど出産して1週間後です。
新生児と母は1ヶ月は寝たり起きたりの生活で、外出もするなと言われますが、さっそく1週間で外出。
初めての親子での外出は、さまざまな菌が飛び交う総合病院です。
私の母乳に含まれし免疫力に期待するしかないですね。
おむつ交換が頻回、かつ授乳も必要な赤ちゃんを連れての外出は4年ぶりなので、準備にもたつきました。
退院の頃には母乳で満腹になってくれる状態だったので、ミルクの準備が必要ないのは良かった点でした。
受付をすると、小児科だけでなく耳鼻咽喉科にも予約が入っていました。おや、聞いてないよ?
ちなみに出生届を提出して間もないので、保険証や受給証もありません。
そのためか、息子の名前は「〇〇(私の名前)ベビー」という仮名にされていました。
最初は小児科です。
小児科では健診のように身長・体重・頭囲を測り、新生児スクリーニングで引っかかった要因の一つにサイトメガロウイルスへの感染の可能性があるということを説明されました。
その感染の有無を検査するために尿を採取するとのことで、尿検査用の尿取りパックを息子のお股にセット。
おしっこ待ちの間に耳鼻咽喉科の受診となりました。
こちらではOAEという聴覚検査でした。
産院で受けたのはAABRという検査でしたが、産院によってはこちらの検査をするところもあるそうです。
あとで調べてみると、OAE検査は内耳からの反響音を見る検査。ただ、耳垢や中耳に残った羊水で検査結果が正しく出ないこともあるそうで、最近の新生児スクリーニング検査ではOAEより AABRの方が推奨されているようです。
ということで、OAE検査を。
静かにしていないとできない検査でしたが、私に抱かれたまま良く眠っていたので、耳に小さなイヤホンを何度か付け外しされても大人しく検査を受けることができました。
そして検査の結果、両耳とも聞こえが良くないとのこと。
より精密な検査をするため、日を改めてABR検査を行うこととなりました。
ABR検査(聴性脳幹反応検査)は出産した産院でやったAABR検査(自動聴性脳幹無反応検査)とは違い、検査時間に1時間程度を要するとのこと。
しかもその間は赤ちゃんが泣いたりしていてはいけないので、眠っているのが望ましい。
生後3ヶ月以降なら薬を使って眠らせられるそうですが、検査を受けるのはまだ生後1ヶ月。「なるべく早く分かったほうがいい」と耳鼻科の医師にも言われるため、すやすや寝てくれることに賭けて検査することに。
総合病院で2度目の検査
ABR検査当日は夫に仕事を休んでもらうのが難しく、ワンオペでの受診。
検査の直前に寝てもらうため、空腹の状態で来院してください、という指示。
10時半に検査前診察を行いましたが、空腹でギャン泣きのわが子。
私の指を咥えさせてなんとか静かにしてもらいながら医師の指示を聞きます。
そしてわが子念願の授乳。
空腹で病院へ向かう車内でもギャン泣きしていたので、授乳するとすんなり寝てくれました。
寝たことを耳鼻咽喉科の窓口に報告すると、そのまま抱えて下の階の検査エリアへ行くよう告げられます。眠った我が子を抱えて荷物が乗ったベビーカーはさすがに押せないので、耳鼻咽喉科内に置かせてもらいました。
わが子を抱えて検査室へ。
女性の検査員に案内されて、防音室に入りました。
すやすや眠っているわが子。これならきっと検査も無事できるぞ!!と確信してました。
が、ABRの検査機器を装着するためにおもむろにわが子の頭部と耳裏に塗りたくられる液体とクリーム。しかもそのクリームの固定力が極めて低いようで、何度も外れてしまうので繰り返し付け直す。
徐々に覚醒する息子。そして泣く。
「終わった……」とガッカリしていましたが、どうやらABRは大人しくしていればできるものらしく、目覚めてぼやーっとしている間に検査を行いました。
とはいえ、眠りを妨げられた赤ちゃんがいつまでも大人しくしているはずがなく、ギャン泣きタイムへ。
苦肉の策で授乳させながら検査をするという不思議な光景に。
息子は授乳に騙されながら、なんとか検査を終えることができました。
その後の息子はうまく寝ることができず、ぐずぐず……。
耳鼻咽喉科の待合室の向かいには小児科があり、わが子と同じくらいの赤ちゃんもいたのですが、誰1人ぐずっていなくてちょっと心細かったです。
本当は13時から検査結果の問診でしたが、あまりにグズるわが子のこともあってか、先生が30分早めて検査の結果説明をしてくれました。(お昼ご飯の菓子パンが傍らに置いてありました……)
結果的に、一定のデシベルから両耳とも聞こえていない可能性が高いとのこと。
おそらく中度難聴だろう、とのことでした。
早い段階での補聴器や人工内耳について考えていく必要があると言われ、県内の難聴児支援センターがある大学病院へ紹介状を書いてもらうこととなりました。
長くなったので、次は別記事に書こうと思います。
難聴という言葉は聞いたことあったし、中学の同級生にもそういえば補聴器の子がいたなぁ……と思い出しましたが、それでも全然他人事でした。
補聴器や人工内耳の選択ポイントや、療育、障害者手帳がもらえる範囲等々。
まぁ、どんなことでも当事者にならないと情報というものは入ってこないものなんですね。
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