あなたのウィキッドはどこから?
私はアゴジンから。
アゴジンから始まったWicked
みなさん、知ってます?アゴジン。
「懐かしい」という方、お友達ですね!
ニコニコ動画がYouTubeより見られていたかもしれない時代、
アゴジンという名前が巷で有名でした。
彼はNick Piteraという青年。
青年なのに、美しい女性の声まで出すことができ、しかもディズニーの歌がうますぎる。
ただちょっと顎が出ているということでアラジンのテーマ曲を歌って一躍日本で有名になった彼はアゴジンと親しみを持って呼ばれていたのでした。
私はその彼の声に沼ってしまい、彼の動画を未漁っていました。そんなある日、彼の動画をYouTubeで漁っていると、コラボ企画が流れてきました。
これがウィキッドの曲でした。
とはいえ、ウィキッドを知らなかった私は「素敵な曲」という認識しかないまま、ヘビロテして聞いていました。
それから時が経ち、私は1人目の子ども産み、夜泣き対応でふらふらの中Gleeに出会いました。
そこでレイチェルとカートが歌うWickedの曲を聴き「あれ、アゴジンたちが歌ってたやつ!」と気付き、調べてみるとこれがWickedというミュージカルのカバーソングだということが判明。
そうか、そんな素敵な曲のミュージカルがあるのか…。
しかも初代Wickedのエルファバとグリンダはイディナ・メンゼルとクリスティン・チェノウェスで、2人ともGleeに出てる…!
そして数年後、まさかのWicked実写化。神よ。
全体的にすごく良かったです。期待通りって感じ。歌は期待以上って感じ。
2部構成だけど、むしろ2部に分けて楽しめるなんて最高だと思いました。強いて言うなら、グリンダとエルフィの仲が深まるシーンが結構割愛されていたので、王子登場~ダンスパーティーまでの下りをもうちょっと端折っても良かったんじゃないかなーと思いました。もうむしろ3部作にしてくれていいので、カットを最低限にして欲しいくらい。
配役について
あらゆる予告編をYouTubeで漁っていたときから、アリアナってすごくグリンダっぽくない?と思いました。
とはいえ、私もアリアナは歌を結構好きということだけで、めちゃくちゃ彼女について知っているわけじゃないけど、自尊心が高そうで、華があって、純粋に周りの人に優しい、そんなところがグリンダっぽく抜擢されて本当に良かったです。アリアナちゃんを映画で見れる時が来るなんて、同じ時代に生きてて良かった…。
エルファバ役のシンシア・エリヴォはこの映画で初見です。ブロードウェイではとても有名な人なんですね。全然知らなかった。
けれど、この機会に知れて良かったです。パワフルな歌声なのに、バラードではすごく優しい声になって、そのギャップに癒されるような。「I’m Not That Girl」がすごく良かった…。現場で聴いていた男性が泣いちゃうのも分かる。何あの優しい声。
エルファバは真面目で自分にも相手にも厳しい印象だけど、演じている本人はすごくお茶目でアリアナといるといたずらっ子みたいで可愛い。あとギャルのような爪がめちゃ似合う。
とはいえ2人とも、どうやってあの小さな身体からあのパワフルな声を出しているのか。歌を歌う人ってすごいなぁと感じました。
あとは心に留まったことを五月雨式に。
グリンダの自尊心の高さ
グリンダ、親ガチャに恵まれたためか、自尊心すごく高いなと感じました。エルファバと逆で、自分にも人にも優しい。
自尊心高すぎて逆に何考えてるかわからないくらい。
エルファバと仲の深まるシーンがあまりなかったためか、エルファバがエメラルドシティの汽車に乗る時、どんな思いなのか読めませんでした。
うがった見方をすると「自分より目立ってるから疎ましいと思ってない?」と感じたり。妬みとか出てきてない??とは感じました。
それくらいグリンダの内心がわからなかった。
「親友」という言葉も、エルファバの温度とグリンダの温度では違うような気がしたり。(私の心が荒んでる?)
それが一緒に行かなかった理由なのでは…と思ったり。
とはいえ、後編を観て「えー、グリンダちゃん、エルファバちゃんのことめっちゃ好きじゃーん」ってなるかもしれないですが。
表情が読めなかったといえば、冒頭のエルファバを模した大きい枝の塊に火をつけるときのグリンダの顔。
グリンダのあの世界での立ち位置とあのお別れの後に何があったのか分からないこともあり、悲しさのような、悔しさのような、何とも言えない表情をしていたことが気になりました。
分かりやすく悲しい顔をしていれば、「そりゃ親友が死んじゃって悲しいよね、でもマンチキンの民たちには隠さなきゃいけないから辛いところだよね」と思えるのですが、単純ではないような複雑さを感じたので、第2幕が待ち遠しいです。
エルファバがオズに一番解決してもらいたかったこと
この作品の初めの方に、イレギュラー的にシズに入れることになったエルファバが「The Wizard and I」を歌って有頂天になってるところ。
オズという人が国民にとってどんな存在かがわからないまま話が始まってるので違和感があったかなと感じました。
オズの魔法使いの話で、ライオンやブリキが「オズに直してもらう!」とオズに全幅の信頼を置いていたように、エルファバもオズは全能の神レベルに感じていて、オズの力になれば、オズが自分の緑色を治してくれると信じていたんだろうな。
何よりそれが彼女の願いだったような感じがする。
そして、実際にオズに出会った時、一番の望みを言わず「動物たちを救いたい」と言ってしまった。
自分が緑色を嫌だと思っていることを口に出してしまうことで、何か自分を支えているものが崩れてしまうようなところがあるのかもしれない。
コンプレックスを認めることで、自分が傷ついていることを認めるのが怖いのかもしれない。
(私もアトピーがコンプレックスだったけど、それを口に出してしまうことでそれを認めるのがカッコ悪いような、もう果てしなく悲しくなってしまうような感じで、認めたくなかったところがあるので、ちょっとエルファバの気持ちがわかるな…ってなっていました。)
そんな弱い部分に唯一気づいたのがグリンダだったんだろうな。
しかもオズは魔法使いじゃない=緑なのは永遠に変わらないということに気付かされる。
でも、オズにできないことが私にはできる。
差別してきた人たちよりも高い存在になれるということを知ったエルファバの心境の変化も第2幕でもっと知れると良いなぁ。
特に好きな曲たち

Wickedの曲はどれも素敵で、鑑賞後、帰りの車の中で大音量でリピートしていました。
ちょっと昔は、帰りに映画館で音源買わないと余韻に浸れなかったのに、今やYouTube Musicですぐに浸れる。素晴らしい時代ですね。
中でも好きな楽曲たちは、
「What Is This Feeling?」「Popular」「Defying Gravity」
どれも有名な曲ですね。
いろんなアーティストが歌ってきたのを聴いていますが、この2人の声のケミストリーはすごい。
ケミストリーっていうとCHEMISTRYが出てくるけど、ほんと、なにこの2人の声の相性……。
まだ…まだ第2幕で「For Good」が待ってるんだよね…ハァハァ
とはいえ、久しぶりの映画館での鑑賞

たぶん6年以上前にグレイテスト・ショーマンを観たきり。
昔は月に何回か映画館に足を運んでいたことや、観るときは足が疲れないようにヒールを逆にして足を乗せていたな。とか思い出しました。あんな風にまた好きなときに映画を見に行ける自由がほしい。
そんな中、気になったことが一つ。
いつから映画館はからあげを提供するようになったんでしょうか。
ポップコーンはもう映画館の文化なのでいいんです。
けど、からあげは無いでしょ。
音はしなくても、匂いすごい。
視界がファンタジーなのに、嗅覚が唐揚げ。
すごい現実に引き戻される感が半端ない。
からあげを映画館で食べないといけない理由って何?
食べてから来れば良くない?
お腹すいてるならポップコーンでいいじゃん。
なんでからあげなの?
と、冒頭、隣の人が唐揚げを食べ始めたときはグリンダのオペラを聴きながら、パニックになりました。
とにもかくにも、今年の11月に公開となる第2幕。
日本ではいつ公開となるのかな?
今から楽しみです。
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